小山田緑地
小山田緑地

20179月 オミナエシ科/オミナエシ 別名/女郎花

       (APG分類体系Ⅲではスイカズラ科に分類)

オミナエシは皆さんご存じ秋の七草の一つです。万葉集に「あきののに さきたるはなを およびをり かきかぞふれば ななくさのはな はぎのはな をばなくずばな なでしこのはな をみなへしまたふじばかま あさがほのはな」と詠まれています。オミナエシは比較的背丈が高いため黄色い花が目立ち、山を歩くと遠目でもすぐにそれとわかります。オミナエシは漢字で書くと“女郎花”ですが、同じ季節に咲く“男郎花”という花もあります。こちらは“オトコエシ”と読み白い花をつけます。いずれも花はとても綺麗なのですが、別名“敗醤”(はいしょう)と呼ばれ、切り花にすると醤油が腐ったような悪臭を放ちます。花屋さんで切り花として売られているのを目にしますが、三日以上は飾らない方がいいと思います。それでも臭いを確認したいと思われる方はお試しあれ!

 

小山田緑地
小山田緑地

20178月 ミソハギ科/ミソハギ

ギンヤンマやチョウトンボ、ショウジョウトンボなどが飛び交う小さな池に流れ込む小川で穂状についているピンク色の綺麗な花が目にとまりました。ミソハギです。別名盆花(ボンバナ)、精霊花(セイレイバナ)、とも呼ばれ、ちょうどこの時期に盆棚に飾る地域もありお盆には欠かせない花だそうです。語源は漢字で書くとわかります。まずは“禊萩(ミソギハギ)”でお清めの意味があり、それが転じてミソハギになったという説。もう一つの語源は“溝萩(ミゾハギ)”で田の畔や小川など湿った土地に生えることから転じてミソハギになったという説です。

葉は披針形で規則正しく十字に対生し、群生していますので見分けやすいかと思います。

ただ仲間にエゾミソハギやメミゾハギがあり、エゾは葉をだくようにつき、メの葉の基部はくさび型で見分けのポイントになります。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20177月 ヤブコウジ科 ヤブコウジ /APG植物分類体系ではサクラソウ科に

                         含まれる。

庭木で有名なのが、万両、千両、百両、十両、一両です。ヤブコウジは何両でしょうか?答えは赤い実の数が少ないので“十両”とされています。高尾山周辺では冬のシーズン、ミヤマフユイチゴとこのヤブコウジの赤い実がハイカーの目を引きます。赤い実は良く見ますが、意外と花は見過ごしているのではないでしょうか?

 低い位置で葉に隠れるように淡いピンク色の花が下向きに咲いています。是非見つけてみてください。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20176月 ラン科 ムヨウラン

見てのとおり全体が褐色です。葉緑素を持っていないため自ら光合成ができず必要な栄養分は他からもらわなければなりません。このような植物を菌従属栄養植物(今までは腐生植物と呼ばれていました)と呼びます。葉は退化して鱗片状となっているため“無葉蘭”という名がつきました。落葉樹林下にポツンポツンと自生しているため、周囲の色と同化し目をこらさなければなかなか見つけることができません。植物に興味の無い方だったら枯れ枝にしか見えないのではと思われます。

 

北海道釧路市
北海道釧路市

20176月 

ユリ科(APG植物分類体系Ⅲではシュロソウ科)/オオバナノエンレイソウ

北海道大学の校章に使われているオオバナノエンレイソウ。確か北海道のお土産で有名な六花亭の包装紙にも使われていますね。

 高尾山周辺で観ることができるエンレイソウやミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)とは花の形と言いその大きさも全く違うことが画像からもお分かり頂けるかと思います。出会った時あまりにもきれいなので慌ててカメラを向けると、地元の友人から「どこにでも咲いているからゆっくり撮影できるよ」と笑われてしまいました。

エンレイソウは漢字で書くと“延齢草”。花が咲くまでに10~15年もかかります。また個体そのものも30年以上生きるであろうと言われています。最初は一枚の葉だけが伸び、それを56年繰り返し、ようやく見慣れた3枚葉となり、またそれを5~6年繰り返し、やっと花を咲かせることができるのです。昨年片倉城跡で観察したカタクリも似たような生活史ですね。

高尾山周辺にはオオバナノエンレイソウは自生していませんが、仲間のエンレイソウやミヤマエンレイソウは十年前には結構見る機会がありましたが、最近はめっきり見ることが少なくなった種類の一つではないかと思います。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20175月③ スイカズラ科/オトコヨウゾメ

日当たりのよい山野に生える落葉低木です。まっ白な花と赤い花柄のコントラストが太陽の光に映えてとても鮮やかで綺麗です。秋に赤い果実をつけますが、オトコヨウゾメの果実は下垂し、仲間のガマズミやコバノガマズミは上向きに果実をつけるので見分けやすいと思います。 

高尾山周辺
高尾山周辺

20175月② スミレ科/緑花のタチツボスミレ/ミドリタチツボスミレとも呼ばれているようです。

緑花のタチツボスミレに初めて出会いました。この緑花には距が見当たらず、調べてみると緑化した花の特徴のようです。またこの株には画像のようにはっきりとした緑色の花と少し緑がかった花、形状不良の白っぽい花がついていました。このように花弁が緑色になることを“葉化”といい先祖がえりなのだそうです。また、ウィルスによる病気説などもあり、まだ完全に解明されてはおらず、ネットではタチツボスミレの一品種としての紹介もあるようですが賛否があるようです。今までキンポウゲ科のニリンソウの緑花は観たことがありますが、こちらはもともと花弁ではなく萼片ですから葉に近いわけで、緑色に先祖がえりはしやすいのかなと思われます。いずれにしても緑花に出会えたのはラッキーでした。 

高尾山周辺
高尾山周辺

20175月 スミレ科/フモトスミレ

人工林の林縁で美しいスミレを発見。フモトスミレです。このスミレは海岸近くから標高2000メートル付近の高原まで観ることができるそうです。葉の雰囲気は葉裏が紫ということもありシハイスミレに似ていて、花の雰囲気はコミヤマスミレに似ているように思います。シハイスミレは4月の半ばころまで、コミヤマスミレは5月の中旬頃からですので、フモトスミレはその中間期ですね。

高尾山周辺でもごく限られたエリアでしか観ることができないのではと思います。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20174月③ キンポウゲ科/トウゴクサバノオ 

高さは10cmほど、やや湿った場所で可愛い淡黄白色の花をつけます。花弁のように見えるのは萼片で、実際の花弁は黄色い部分です。漢字で書くと“東国鯖の尾”何をもって鯖の尾なのかと不思議に思いますが、花そのものではなく果実がカエデの果実を逆さにしたように上向きにつき、その形が鯖の尾に似ているところからその名があります。

 

山梨県某所
山梨県某所

20174月② スミレ科/イブキスミレ 

春といえばスミレ、前回に続きイブキスミレをトップ画像にしました。

花の形を一見すると何となくアオイスミレに似ていて、葉の雰囲気はタチツボスミレっぽく見えます。また柱頭の形はアオイスミレとタチツボスミレの中間、短いカギ状です。画像のイブキスミレは花期全盛の画像ですので地上茎がありませんが、花期が終わると茎をのばしますので、そういった意味でも中間的と言えるかもしれません。見分けのポイントとしては側弁に毛が密生していることと、花柄に毛が無いこと、柱頭の形でしょうか。イブキスミレは高尾山周辺には自生していません。 

高尾山周辺
高尾山周辺

20174月 スミレ科/フイリヒナスミレ 

スミレのプリンセス、ヒナスミレは母種であるフジスミレの変種で、フイリヒナスミレはそのヒナスミレの品種です。側弁に毛があるものと無いものがありますが、画像の斑入りヒナスミレは側弁に毛が無いタイプです。高尾山周辺ではそれほど珍しくはなく、この季節くまなく歩くと出会える可能性が高いのではないかと思われます。

  

高尾山周辺
高尾山周辺

2017年3月③ ユリ科/キバナノアマナ 

一時期高尾山周辺で観ることができなくなったキバナノアマナですが、保全されたこともありここ数年毎年出会えるようになって来ました。いずれにしても稀産種であることには変わりがないと思われます。“春のはかない命”のためタイミングを逃すと出会えません。これを書いているときには既に花期は終わっているかもしれませんね。 

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 2017年3月② アブラナ科/ユリワサビ 

 今年は花が咲くのが早いという言葉をよく耳にしますが、高尾山周辺の花は少し遅いように思います。高尾山周辺の渓流沿いではハナネコノメ、コチャルメルソウ、ヤマルリソウ、そしてユリワサビなどがいち早く咲き始めます。

高さは7~20cmほど。花は綺麗な白色でアブラナ科の特徴である十字花をつけますので、見分けは難しくありません。名前に“ワサビ”とつきますが、ワサビのような辛さはまったくありません。

この先キバナノアマナやアズマイチゲ、キクザキイチゲ、ニリンソウなどが咲き始めます。山の春はあっという間に過ぎて行きます。みなさんも早春の可憐な花に会いに出かけてみてはいかがですか。

 

目黒自然教育園
目黒自然教育園

20172月 キンポウゲ科 フクジュソウ

 漢字で書くと“福寿草”、幸福の福と長寿の寿、何とも穏やかで縁起の良い名前なんでしょう。 春を待ち焦がれていた様が目に浮かぶようです。画像にあるように枯れ葉の中から他のどの花よりも早く顔を出してくれるため、「あー、もうじき春が来るんだ」とワクワクさせてくれます。

11日の誕生花、別名/元日草(カンジツソウ)と呼ばれています。

 

葛西臨海公園
葛西臨海公園

20171月 トベラ科 トベラ

トベラは海浜性の植物の中でも特に塩害に強いと言われており、海岸ギリギリにも生えます。葉は常緑で厚く縁が裏側に反っています。これは葉が乾燥することを防ぐ効果と葉の表側に付いた塩水が落ちやすいようにするための構造です。果実は熟すと画像のように裂けて光沢のある赤い実で鳥にアピールします。また赤い果実には画像でもわかるとおり粘り気があります。これはこの実を食べた鳥にくっついて遠くへ運んでもらうためです。名前の由来は枝や葉を切ると悪臭がすることから、節分に扉に挿し魔よけとしたことによりトビラの木が転じてトベラになったとのことです。5月頃に5弁の白い綺麗な花をつけます。こちらはいい香りがします。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

201612月③ クスノキ科 ヤマコウバシ

ヤマコウバシは落葉低木ですが、秋に黄葉したあと枝から葉が落ちずに翌年の春まで枝に残っているのが大きな特徴です。“なかなか落ちない”ということで最近では受験のお守りとしてその名が知られているのではと思われます。雌雄異株なのですが、日本には雌株しかないのに結実する不思議な樹木です。語源は“山香ばし”で枝や葉を折ったりちぎったりすると良い香りがすることからの名前です。ということはクスノキ科はすべて“山香ばし”ですね。冬の尾根筋を歩いている時に枯れ葉がたくさんついている木を探してみてはいかがですか?

 

葛西臨海公園
葛西臨海公園

201612月② キク科 イソギク

今回は海浜性のキク、イソギク(磯菊)をトップページの画像として選びました。丈は強い海風に耐えるため20cmから40cmほどで、葉の質は厚く、また葉の縁が白く見えるのが大きな特徴です。白く見えるのは銀白色の毛で、表側に反りぎみになっていることにより縁が白く見えるのではと思います。花は筒状花(管状花)だけで、強い日差しや乾燥にも強いため庭植えにされたりもしています。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

201612月 ユリ科(APG分類体系Ⅲではキジカクシ科)

         ジャノヒゲ/別名:リュウノヒゲ

高尾山周辺の紅葉はピークを過ぎつつあり、森の木々は冬に備え始めました。

山道に積り始めた枯れ葉を踏みしめながら歩くとジャノヒゲの鮮やかな瑠璃色の実が目にとまります。瑠璃色の球体の皮をむくと水分を含んだ果肉のようなものが出てきますが、これは果実ではなく種子です。この種子、弾力があるため堅い面に投げるとスーパーボールのようによく跳ねるため、子供たちにやらせてみると受けること間違いなしです。昔は「はずみ玉」といって実際に遊んだそうです。また、ジャノヒゲの肥大した塊根は生薬で麦門冬(ばくもんどう)と云い体に優しい咳止めとなります。私の母も良く服用していたことを覚えています。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

2016年11月 キク科 ヤクシソウ 

日当たりのよい林道脇の法面でヤクシソウの群落と出会いました。花の形はハナニガに似ていて、葉が茎を抱いているのが大きな特徴です。また、茎や葉を切ると白い入液を出します。9月の下旬ころからポツリポツリと咲き始め晩秋まで花を楽しむことができますが、紅葉も進む中ヤクシソウの花期も終わりを迎えるのでは思われます。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

201610月② シソ科 ヤマハッカ

林道脇で見つけたヤマハッカの群落です。高尾山周辺では特に珍しい花ではありませんが、このような群落はなかなか見ごたえがあります。茎下部の葉には翼がありますので見分けやすいと思います。“ハッカ”という名前が付けられていますが、ミントのような香りはまったく無く、葉がミントに似ていて山に咲くという意味のなのか・・・?

この群落を見つけたコースはいずれ観察会で皆さんをご案内できればと思っています。多年草ですのでまた会えると思います。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

201610月 キク科 ユウガギク

いわゆる“野菊”です。この仲間の見分けは図鑑どおりにいかないものが多くいつも悩まされますが、ユウガギクの葉の切れ込みは他の野菊より深いため比較的見分けやすいと思います。それでも切れ込みの浅い個体もありますので、秋の清々しい風を受けながらゆっくりと野菊の観察なんていうのはいかがでしょうか。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20169月② シュウカイドウ科 シュウカイドウ

 最近高尾山周辺でもよく見かけるようになったシュウカイドウです。緑の中でピンクの花が映えるのでとても目立ちます。

葉は左右非対称、まさにベゴニア属の葉の形です。花は雌雄異花同株で、雄花は横向き気味に、雌花は下向きに咲きます。中央の下向きに咲いているのが雌花。三角錐状の子房が目立ちますので花の向きよりこちらで見分る方が簡単かと思います。この花をよく見かけるようになった理由の一つは結実した果実だけではなくムカゴでも増えるためだと思われます。

  

裏磐梯
裏磐梯

20169月 オトギリソウ科 オトギリソウ

オトギリソウは漢字で書くと“弟切草”です。ちょっと怖い名前なのですが、その言われは鷹匠の兄が鷹が傷つくと使っていた秘薬を弟が他の鷹匠に教えたことに怒り、弟を切ってしまった。その時飛び散った血痕が花や葉に黒くついたのが名前の由来だそうです。画像に黒っぽい斑が見えると思います。平安時代の伝説とは言えちょっと怖いお話ですね。

オトギリソウは特に珍しい花ではなく、山野にふつうに咲く多年草です。

 

奥多摩周辺
奥多摩周辺

20168月② キク科 ヤマハハコ

林道脇の崩落気味の崖下で白い花の塊をみつけました。ヤマハハコです。白い花弁のように見えるのは葉が変化した総苞片で中央の黄色い部分が花です。全体が白っぽい薄―いクモ毛に覆われています。根で増えるため群落をつくるようですが、私が出会った環境は崩落気味の崖下だったため、点在している程度でした。秋になるとドライフラワーのようになるので群落だと見ごたえがあるのではと思われます。名前の由来は花が春の七草のハハコグサに似ていて山地に咲くことによります。高尾山周辺でも咲いているようですが、私はまだ出会っていません。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20168月 ツユクサ科 ヤブミョウガ

ヤブミョウガは初夏の味覚であるミョウガに良く似ていますが、ヤブミョウガはツユクサ科でミョウガはショウガ科ですので全くの別種です。見た目での両者の違いは葉のつきかたにあります。両者とも葉は互生ですがヤブミョウガは放射状に葉がつき、ミョウガは二列に互生します。また花期は両者とも8月頃からですが、ヤブミョウガは画像のとおり茎の先端に白花をつけ、ミョウガは地下茎から直接地際につぼみをつけます。私達が食べているのはこのつぼみです。ヤブミョウガの果実は黒紫色で球形。薄い皮をむくとお城の石垣のように組まれた種子が見えます。一つ一つは不揃いな形なのですが見事に球体になっています。石垣造りで有名な穴太衆(あのうしゅう)も驚くのではと思うほど精密なつくりです。秋口になって熟した果実を見つけたら是非ご自分の目で確かめてみてください。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20167月② イワタバコ科 イワタバコ

高尾山周辺では蛇滝付近の群落が有名です。湿った岩壁や石垣に生える多年草で大きな葉と明るいピンクの花冠が涼しさを感じさせてくれます。花冠は多くは5裂ですが、中央の花冠は6裂しているように見えます。私が出会ったイワタバコの小群落は7月の中旬にも関わらず既に花が散り始めている個体もあり、今年の開花が早かったことを伺わせます。環境が良いと葉が30cm位にもなり名前の由来どおりタバコの葉のように見えます。

 

至仏山
至仏山

 20167月① ユリ科 オゼソウ

 今年の尾瀬は雪が少なかったことと合わせ雪解けも早かったと尾瀬ガイドの友人から聞きました。早春の草花の芽吹きも例年に比べ相当早かったようです。今回のトップ画像はユリ科のオゼソウです。尾瀬と名のつく草花は他にオゼコウホネ、オゼヌマアザミ、オゼミズギク、オゼ(ヌマ)タイゲキ、オゼトリカブトがありますが、このオゼソウは至仏山の蛇紋岩に自生する草本です。蛇紋岩はマグネシウムを多く含み、わずかながらコバルトなどの重金属が含まれているため植物が生育しにくい環境と言えます。他の植物が入ってこられない過酷な環境にあえて身を置く植物は他にもカトウハコベやタカネトウウチソウなどがありますが、このような植物は蛇紋岩残存(遺存)植物と呼ばれています。オゼソウは至仏山の他北海道の天塩山地と谷川岳に自生しています。 

 

尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原

20166月② アカネ科 オククルマムグラ

街の中でよく見かけるのはヤエムグラですが、こちらは同じアカネ科で深山の林下に生えるオククルマムグラです。尾瀬周辺では他に葉が6枚~10枚のクルマバソウや葉が4枚のオオバノヨツバムグラ、その他同じように葉が輪生しているユリ科のツクバネソウやクルマバツクバネソウなどを観ることができます。いずれも同じような環境に自生していますので、探しながら歩くと楽しいですよ。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 20166月 キク科 サワギク/別名:ボロギク

 ウツギ類の白い花々が散り、ヤマボウシの花が訪れるハイカーの目を楽しませてくれています。梅雨の時期を迎え高尾山周辺の森ではキク科の草花の葉が目につくようになりました。今回は渓流沿いの林道などに咲くサワギクの黄色い可愛い花が目にとまりました。深い切れ込みの葉が印象的で一度見たら忘れない花です。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

20165月③ サトイモ科 ヒトツバテンナンショウ

高尾山周辺ではミミガタテンナンショウ、ムラサキマムシグサ、カントウマムシグサ、ウラシマソウ、カラスビシャクをよく見かけますが、ホソバテンナンショウとヒトツバテンナンショウはあまり見ることがないように思います。ヒトツバテンナンショウは大きな葉と仏炎苞の舷部の内側に濃紫色の八の字型の斑紋があるのが最大の特徴ですので、見間違えることはありません。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 20165月② ラン科 キンラン

 里山で普通に見られる花でしたが、残念ながら近年は減ってきている種の一つではないかと思われます。本来は樹陰が適地なのですが、高尾山周辺では南斜面の日当たりのよい場所でも結構見ることができます。黄花のキンランに対して白花のギンランに出会うのも楽しみですが、キンランよりも出会う機会が少ないように思います。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 20165月 ヒメハギ科 ヒメハギ

赤茶けた土埃が舞うような斜面で地を這うように咲いていました。

それにしても変わった姿です。鳥の羽のように見える部分は花弁ではなくがく片で、その下にさらに小さながく片が3枚あります。筒状の部分が実際の花弁で、花弁3枚が基部で合生しています。先端にあるモジャモジャしたひげ状のものは下の花弁の付属体です。花期は7月頃まで続きますので、高尾山の日当たりのよい斜面で探してみてはいかがでしょうか。

 

青梅市霞丘陵周辺
青梅市霞丘陵周辺

 20164月④ リンドウ科 フデリンドウ

 4月の「季節の便り」に投稿したメンバーからフデリンドウの群落があるとの情報を得、青梅市の霞丘陵を歩いてきました。その時撮影した画像が今回のトップページです。小さく青く見えるのは全てフデリンドウです。高尾山周辺でもフデリンドウには会えますが、ここまでの群落には出会ったことはありません。とにかく感激の一言です! 近年フデリンドウの群落は激減しているとのこと。大切にして行きたいものです。フデリンドウのフデは毛筆の“筆”からで、閉じている時の花の形が筆のように見えることからその名があります。日当たりのよい山野に生える2年草です。画像の中に筆状のつぼみがあります。探してみてください。

 

青梅市霞丘陵周辺
青梅市霞丘陵周辺

20164月③ スミレ科 スミレ(マンジュリカ)

里地のスミレ、第二段はスミレ(マンジュリカ)です。桜という桜はありませんが、スミレにはスミレというスミレがあるんです。一般的にはスミレ全般を“スミレ”と呼ぶことが多いと思われますが、ちょっとややこしくなるので、観察会などでは学名のV.mandshuricaから 【マンジュリカ】 と呼ぶようにしています。マンジュリカという学名は中国東北部(旧満州)にちなむそうです。これぞスミレ色。濃紫色の花がとても綺麗です!北海道から屋久島までと分布が広いため個体数も多く変異も激しいそうで、個人的には東京の白金でみつかった白花で紫色のすじが残った“シロガネスミレ”に出会ってみたいと思っています。

 

羽村市多摩川の土手
羽村市多摩川の土手

20164月② スミレ科 ノジスミレ

里地のスミレ、今回はノジスミレです。スミレ(マンジュリカ)と同じような環境に自生しているため、ちょっと見間違えやすいのですが、見分けのポイントは、スミレ(マンジュリカ)の葉柄にははっきりとした翼があり、ノジスミレには翼が無いことやノジスミレの花は香ること、また花の咲く時期がスミレ(マンジュリカ)より少し早いことが見分けのポイントになります。また、スミレ(マンジュリカ)の側弁は有毛ですが、ノジスミレは無毛のものが多いこともある程度ポイントになります。ただ、スミレ(マンジュリカ)には無毛の品種(ワカシュウスミレ)があり、ノジスミレにも有毛の品種(オトコノジスミレ)があるのであくまでも参考ということになります。見慣れてくると全体的にちょっとヨレヨレしているのでノジスミレだと判るようになると思います。 

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 20164月  ケシ科 ヤマエンゴサク

 この時期に会えるのが楽しみな花の一つです。エンゴサク(延胡索)とは少し変わった名前ですが、その由来は中国の生薬、延胡索の塊茎の代用とされたことからそのまま日本語読みにされたそうです。ヤマエンゴサクは半日影の比較的湿った場所に自生し、似ているジロボウエンゴサクは日当たりのよい野原に棲み分けているように思われます。二つの花はぱっと見似ていますが、見分けのポイントは花の下部にある苞に鋸歯があるのがヤマエンゴサクです。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

2016年3月 ムラサキ科 ヤマルリソウ

スプリングエフェメラルが咲きはじめる頃に、湿り気のある崩落しやすい法面などにワスレナグサに似た可愛い花を咲かせる多年草です。全体に毛が多く、花の色は水色や紫、ピンク、濃淡なども多様で希に白い花を咲かせるシロバナヤマルリソウに出合うこともあります。高尾山の一部の周辺では個体数が10年前ころに比べると減ってきているように思われます。

 

葛西臨海公園
葛西臨海公園

2016年2月 ホオジロ科 アオジ ♀

北海道や本州の山地で繁殖し、秋冬には積雪の無い低地の藪に移動します。

森林や公園の開けた草地などで、昆虫類や種子などを食べています。用心深いそうですが、結構近づいても逃げない個体と出会うことが多いように思います。大きさはスズメよりも少し大きいくらいでしょうか。チッ、チッと鋭い鳴き声で鳴くため、比較的さがしやすいと思います。

 

葛西臨海公園
葛西臨海公園

20161月 ロウバイ科 ロウバイ

多くの落葉樹の冬芽はまだしっかりとコートを羽織っている中、葉に先だっていち早く

甘い香りを放っているのは中国原産のロウバイです。花被片は光沢があり蝋質で、梅に似た花をつけることから“蝋梅”と名づけられました。花の中心部も黄色のものは同科のソシンロウバイで、ロウバイよりやや大きな花をつけます。寒い時期に花をつけるためテレビのニュースなどでよく紹介されているのを見ることがありますが、そのほとんどはボリューム感があり、華やかさのあるソシンロウバイが多いように思います。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

2015年12月②

 フウロソウ科 ゲンノショウコ/別名:ミコシグサ

 ゲンノショウコは高尾山周辺ではごくごく普通に見ることができる多年草で、センブリ、ドクダミと合わせて三大民間薬として有名です。薬箱にセイロガンがありましたら成分表にゲンノショウコ末とありますので確認してみてください。名前の由来は服用すると「現によく効く証拠」からと言われています。今回は花ではなく種を飛ばした後の果実をトップページの画像に採用しました。別名のミコシグサ(神輿草)は外側にくるっと巻いた形がお神輿の反り返った屋根に似ていることからその名があります。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 2015年12

 バラ科 ミヤマフユイチゴ

 12月に入ると色づいた果実をたくさん見ることができます。ミヤマフユイチゴも11月頃から赤く熟し始めます。同じバラ科のキイチゴ類が初夏から夏にかけて熟すのに対し、冬に熟すことから“深山冬苺”の名がつきました。高尾山周辺ではミヤマフユイチゴを多く見かけますが、八王子城山では何故だか葉の先が丸い“フユイチゴ“を多く見かけます。

 

山頭山 
山頭山 

2015年11月②

 カエデ科 コハウチワカエデ/APG植物分類体系ではムクロジ科に含められる

 11月に入り東京の三頭山では都心に先駆けてすでに紅葉が始まっており、見ごろを迎えつつあります。今年は夏が暑かったせいか全体的に綺麗に色づいているようです。三頭山では19種のカエデを見ることができますが、イロハカエデは自生は無く全て植栽されたものが増えていったとのことです。お天気の良い日に錦繍の三頭山に出かけてみてはいかがでしょうか。



京都府下鴨神社境内
京都府下鴨神社境内

2015年11

フジバカマ/キク科  

秋の訪れを感じさせてくれるフジバカマは秋の七草の一つで、万葉のころから愛でられている花です。フジバカマは咲いている花を嗅いでもそれほど匂いを感じることはないのですが、ドライフラワーにすると桜餅のようないい香りがします。中国では香草として重用され、日本では匂い袋に使われています。適地は河川の土手などですが、河川工事によるものなのか、今はその数は激減しているようで、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されています。

 

ツマグロヒョウモン♂/タテハチョウ科

これは京都で撮影したものですが、最近ではどんどん北上し東京圏に於いては今では当たり前のように目にするチョウで、クロコノマチョウやナガサキアゲハなどと共に温暖化の影響ではないかと言われています。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 2015年10月②

ヤマミゾソバ/タデ科 

一見同科のミゾソバのように見えますが、茎が直立していないことや全体にとげや毛が少ないこと、そして左右の裂片がくびれていないなど、よく見かけるミゾソバとの違いがわかります。ヤマミゾソバはタカオスミレやタカオヒゴタイ、レモンエゴマなどと同様に高尾山で初めて発見されて命名された植物です。

 

高尾山周辺
高尾山周辺

 2015年10月

キバナアキギリ シソ科/別名:コトジソウ 

10月に入り高尾山周辺では秋の草花が見ごろを迎えています。

今回トップページの画像に採用したのは“日本産のサルビア”、キバナアキギリです。

この花の構造はとてもユニークです。花の中央部分に見えている一対の紫色の突起物は退化した葯で、ハナバチなどが訪れた時にこの退化した葯に乗ると上唇の中に隠れている花粉を出す葯が下りてきてチョンチョンと昆虫の背中に花粉をつける仕組みになっています。画像でも隠れている葯が見えていると思います。この花を見つけたらボールペンか何かでこの退化した葯を押してみてください。上部から長い葯が下りてくることが分かります。是非試してみてください。

別名のコトジソウは、琴や筝の弦の下に立てて音の高低を調節する琴柱(ことじ)に葉の形が似ていることによります。

練馬区周辺
練馬区周辺

2015年9月③

スイフヨウ アオイ科 

白色と紅色のコントラストが綺麗な花をみつけました。スイフヨウです。この花を漢字で書くと「酔芙蓉」で咲き始めの花は白色で次第にピンク色に変化し最後は紅色になるため、お酒を飲んで赤くなる様に例えて“酔”芙蓉と名付けられました。スイフヨウは同科のフヨウの園芸品種で八重咲きです。アオイ科の仲間には南国で有名なハイビスカスや八百屋さんに並んでいるオクラがあります。場所によってはまだ綺麗な花をつけているかもしれませんので是非探してみてはいかがでしょうか。 

奥多摩周辺
奥多摩周辺

2015年9月②

ヤマナシ バラ科 

スーパーマーケットや八百屋さんには幸水や豊水など美味しそうな梨が並び始めていますが、画像の梨はそれらの原種で山に自生している梨です。我々が普段口にしている梨はみずみずしくて甘い梨ですが、こちらのヤマナシは一応梨の味はしますが、小ぶりでシャリシャリ感が強く芯の周りはかなり酸っぱくお世辞にも美味しいとは言えません。とは言え、山に住む生き物たちにとってはかなりのご馳走なのではと思います。人間が贅沢になり過ぎたのかもしれません。高尾山周辺では少ないように思いますが、奥多摩周辺では良く目にする果実ではないかと思います。


目黒区周辺
目黒区周辺

2015年9

ナンバンギセル ハマウツボ科 

ススキの地際で色鮮やかな花を咲かせているのはナンバンギセルです。ススキやミョウガ、サトウキビなどの根に寄生する1年生の寄生植物で、葉は退化して花柄の根元の方に鱗片状についています。名前の由来は安土桃山時代、南蛮人と呼ばれていたスペイン人やポルトガル人が使っていた喫煙具の煙管(キセル)に花の姿が似ていることからその名がつけられたそうです。

万葉集には俯きかげんに咲くその姿から“思い草”とうたわれていたそうで、こちらの方が趣がある名前ではないかと思います。 


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年8月②

ツルニンジン キキョウ科 別名/ジイソブ

つる性の多年草で、鐘型の花冠の大きさは約3cmほどです。

名前の由来は根が太くその形が朝鮮人参に似ていることからきています。別名のジイソブは花冠の内側に見える紫褐色の斑点をお爺さんのソバカスにたとえてつけられ、仲間の“バアソブ”(お婆さんのソバカス)に対しての名になります。バアソブはジイソブより小型で茎葉全体に白毛が散生しています。

ジイソブは高尾山周辺では比較的よく見られますが、バアソブはあまり見かけることはないように思われます。

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年8

キク科 オオガンクビソウ

画像を一見すると大輪の花をつけるヒマワリのように見えますが、ヒマワリと比べるとずーっと小さな花をつけるオオガンクビソウです。それでも名前の頭にオオ(大)とつくのは仲間のガンクビソウ(キバナガンクビソウ)やヒメガンクビソウ、サジガンクビソウと比べると頭花のサイズが2.5cmから3.5cmと大きく、草丈も1mほどになることによります。高尾山周辺では十年ほど前はほとんど見かけることがなかったように思いますが、ここ数年株を増やしてきた種の一つではないかと思われます。なかなか見ごたえのある花です。多年草ですので一度見つけることができればまた同じ場所で出会えるはずです。   

三頭山周辺で撮影
三頭山周辺で撮影

2015年7月③

ユキノシタ科 トリアシショウマ

高尾山周辺でこの時期似たような花をつけるのが同属のアカショウマ、チダケサシで遠目での同定はなかなか厄介な種の一つだと思います。是非近づいて花や葉の形を良く観察することをお奨めします。また秋口になるとイヌショウマやサラシナショウマが私たちの目を楽しませてくれます。こちらはショウマとつきますがユキノシタ科ではなくキンポウゲ科です。 

今年の夏は全国的に記録的な猛暑となり、その影響もあるのか例年に比べて花の咲く時期が全体的に少し早いような気がしています。皆さんはどのように感じていますか?

 

江東区周辺で撮影
江東区周辺で撮影

2015年7月②

ウリ科 カラスウリ (別名:タマズサ/玉章)

カラスウリやキカラスウリは夜になると花を咲かせます。日中ではなくなぜ夜なのでしょうか・・・? 

それは花粉の媒介を夜行性の蛾に依存しているからです。白い花は月明かりに映え目立つのでしょう。ヨルガオや月下美人も白っぽい花をつけます。カラスウリの花は夕方から咲き始め短時間で開花し明け方にはしぼんでしまう一日花ですので、なかなか目にすることがない花だと思います。別名のタマズサ(玉章)は種子の形が結び文に似ていることによります。また見ようによってはこの種子の形が打ち出の小槌に似ていることから、金運に因んで財布の中に入れると良いと言われていますのでご興味ある方はお試しあれ。果期は10月から12月ですので探してみてはいかがでしょうか?ただし、キカラスウリはごくごく普通の種の形をしていますので、赤く熟した果実を探してください。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年7

ラン科 アオスズラン 別名:エゾスズラン

いろいろ調べてみるとエゾスズラン(別名:アオズズラン)とあり、どちらがどうなのか・・・?今回は菱山忠三郎先生の図鑑に掲載のアオズズラン(別名:エゾスズラン)と表記させていただきました。図鑑には主として亜高山帯に生えるとあり、高尾山周辺では希少種ではないかと思います。

この花に初めて出会ったのは2011年7月2日でしたしたので、4年ぶりの再会となりました。名前は花がスズランに似ていて緑色であることに由来するそうです。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年6月③

ユリ科 ワニグチソウ

 高尾山周辺では春の花が終わりを告げるころ、ユリ科のチゴユリが咲き始めます。続いてホウチャクソウ、ナルコユリやミヤマナルコユリ、アマドコロなどが花をつけ始めます。このワニグチソウは二個の花と二枚の苞葉が特徴ですが、前述の花々を含め葉の下側に花をつけるため、探そうと思ってしっかりと観察をしないとなか

なか見つけることができないと思います。特にワニグチソウは個体数 少ないため高尾山周辺では出会うことが少ない花の一つではないかと思います。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年6月②

コガネグモ科 クマダギンナガゴミグモに訂正いたします。

(訂正理由:ギンメッキゴミグモより腹部が長いことによります)

クモと聞くとあまり良いイメージを持っていない人が多いのではと思います。テレビや映画でもいつも悪者扱いされています。良いイメージがあるのは唯一“スパイダーマン”くらいでしょうか。クモは肉食ですので人間にとっての害虫を食べてくれるため、昔は畑や田んぼではむやみにクモの巣は取り払わなかったと聞いています。またクモは生態系においては重要な位置を占めています。

今回取り上げたクマダギンナガゴミグモや仲間のギンメッキゴミグモはその名のとおり腹部が銀色にメッキされているように光っているため探すのはそれほど難しくはありません。高尾山周辺でも容易に見つけることができます。    

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年6

アカネ科 イナモリソウ

花被片をよーく見ていただくと分かるとおり5片のものと6片のものがあります。画像にはありませんが、中には7片のものもあるそうです。また牧野富太郎博士が高尾山で最初に発見された花被片が6~7片で裂片が狭い“ホシザキイナモリソウ”や葉に単色の模様が入った“フイリイナモリソウ”が高尾山には自生しているとの

ことですが、残念ながら私はまだ出会ったことがありません。これからも出会えることを楽しみにしつつ高尾山に通おうと思っています。     

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年5月③

センリョウ科 フタリシズカ

前回のトップページの画像のジュウニヒトエに続き、素敵な和名つながりでフタリシズカをトップページに採用しました。名前の由来は、このフタリシズカより先立って咲く同じセンリョウ科の“ヒトリシズカ”の花穂が一本であるのに対して、中央の花穂が多くの場合二本出ることから“フタリシズカ”と名前がついたようです。

                      このシズカは皆さんご存知の源義経の愛妾、静御前のことです。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年5月②

シソ科 ジュウニヒトエ

5月に入ると前回のコバノタツナミやラショウモンカズラ、オウギカズラ、キランソウなどシソ科の花と出会うことが多くなります。このジュウニヒトエもその一つです。日当たりの良い法面や半日影の林縁に生えています。また寝返った木の根の塊にも生えている個体を目にすることもあり、崩落した不安定な環境でも生えているように思います。

素敵な和名はたくさんの花が重なって咲く姿を昔の女官が着ていた十二単に見立てたことに由来します。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年5

シソ科 コバノタツナミ/別名:ビロードタツナミ

林道の日当たりの良い法面に小群落を作っていました。

多年草ですので毎年同じ場所で出会うことができます。

名前の由来はこの仲間の中で葉が小さいことと、

ほとんどの花が一列に同じ方向を向いている様子を押し寄せる波のように見たててこの名前がつきまた。   

また別名のビロードタツナミは葉や茎にビロードの

ような毛が生えてることによります。

 

江東区周辺で撮影
江東区周辺で撮影

2015年4月

スミレ科 アリアケスミレ

歩道を歩いているとたくさんの綺麗な花をつけている植物が目に入り、近づいてみるとわずか1cmほどの隙間から美しい花を咲かせていたのはアリアケスミレでした。

本当は耕作地や河川敷、田のあぜのような日当たりの良い湿ったところが適地なのですが、アリアケスミレは丈夫なため、人に踏まれるような環境でも花を咲かせ命をつなぐことが可能なのです。実はこれは去年2014年4月に撮った画像で、今年も咲いているかなと思って会いに行ったのですが、何枚かの葉は出ていたものの花は一輪も見当たりませんでした。花をつけていなければスミレ類だとはわからずただの雑草扱いにされ除草されてしまったのでしょう。

花の色が有明の空の色のように変化に富むアリアケスミレ、また来年も会いに行きます。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年3月②

キンポウゲ科 アズマイチゲ

アズマイチゲはカタクリやキクザキイチゲなどとともに、スプリングエフェメラル“春のはかない命”と呼ばれている植物です。このような植物は広葉樹がまだ葉を開くことができない早春の寒い時期に地面に届く太陽の光を受け一気に花を咲かせ、実を結び、養分を蓄え広葉樹の葉が開き始める頃にはすでに眠りにつくという戦略をとっています。花弁に見えるのは全て萼片で、キクザキイチゲとよく似ていますが、総苞葉がキクザキイチゲのように深く切れ込まないことや、葉柄の基部がキクザキイチゲのように広がらないことなどで見分けることができます。この花も高尾山周辺では10年前に比べるとぐっと減ってきているように思います。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年3月  

ユキノシタ科 ハナネコノメ

春の足音が聞こえてくると、この花に会いたくて毎年出かけてしまいます。白い部分は花弁ではなく萼片です。赤い葯とのコントラストが美しい上、花の大きさが5~8mmと小さいので、あまりの可愛らしさに思わず微笑んでしまいます。渓流や谷沿いの湿った岩場に群生する多年草です。高尾山はまさに“花の山”ですね。


小石川植物園で撮影
小石川植物園で撮影

2015年2月  

スイカズラ科 ニワトコ

今回は芽吹きの早いニワトコの冬芽をトップ画像に取り上げました。花芽と葉芽が別々につく種が多い中、ニワトコは花芽と葉芽を併せ持つ混芽です。画像に見えるカリフラワーのような粒々は展開すると花になります。ニワトコの漢名は「接骨木」、昔骨折の治療にニワトコの枝を黒焼きにして、うどん粉と食酢を入れて練ったものを患部に塗り副木をあてて治療したことから「接骨木」という漢名になったそうです。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2015年1月  

シソ科 シモバシラ

これが霜柱??正体はシモバシラというシソ科の植物から染み出た水分が寒さのため凍った氷の塊です。冬になると地上部は枯れてしまいますが、多年草のため根は生きています。吸い上げられた水分が夜間の寒さで凍り枯れた茎から氷の結晶となり現れる「氷の華」、それがシモバシラの名前の由来です。この氷の華は気温、風、湿度などの条件が揃わないとなかなかお目にかかることができません。また太陽が出て地上部が暖かくなると解けてなくなってしまいます。一つとして同じ形の華がないシモバシラ、一見の価値があります。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年12月②  

羊顔のオニグルミの葉痕

今年の干支である羊の顔に見えませんか?

葉痕とは葉柄が枝についていた痕で、水や養分の通り道の維管束が人や動物の顔や口に見え、葉を落とした冬でも私たちの目を楽しませてくれます。ユニークな葉痕は他にもピエロのように見えるキハダやとんがり帽子をかぶるシラキ、クズも面白いですよ。皆さんも是非ユニークな葉痕を探してみてください。

 

 

 


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年12月①   

高尾山の紅葉、黄葉、褐葉 

今年も高尾山周辺では見事に色づいた紅葉、黄葉、褐葉を見ることができました。紅葉が美しくなるためには太陽の光と気温、そしてもう一つ欠かせないのが水分(湿度)です。高尾山にはたくさんの沢が流れているため美しい紅葉を見ることができるのです。 

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

201411月②   

ニシキギ科/ツルウメモドキ 

 落葉した森の中で黄色と赤味がかったオレンジ色のコントラストが美しい実をたわわにつけているのはツルウメモドキです。果実は蒴果(さくか)で熟すと果皮が三つに割れて赤い種子が表れます。赤い部分は仮種皮で種はその中にあります。食べるものが減るこの時期、

鳥たちにとっては大変なご馳走なのではと思います。

               部屋に飾るととても素敵ですよ。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

201411月①   

キク科/メナモミ

何とも不思議な形をした花ですね。棍棒のように突き出ているのは総苞片です。白っぽい点々は腺毛から分泌された粘液で、いわゆるひっつき虫となります。花は舌状花と筒状花からなり周りの三列しているのが舌状花です。コメナモミと間違えやすいのですが、メナモミの茎には毛が多く、コメナモミの毛はほとんど目立たないので容易に区別できます。


高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

201410月③   

セリ科/シラネセンキュウ/別名:スズカゼリ

深まり行く秋の中、山の谷間に大きな純白の花序が眼に映ります。シラネセンキュウです。高さ80150cmほどになる多年草です。遠目にはヤマゼリと見間違いやすいのですが、

ヤマゼリより花柄の数が著しく多いことや、鋸歯の形状が異なること、葉鞘がふくらむことで区別することができます。名前のシラネは日光白根山のシラネで、センキュウは中国産の薬草川芎からきており、別名のスズカゼリは鈴鹿山脈に多いことに由来しているそうです。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

201410月②   

キク科/オケラ

 日当たりの良い乾いた環境に生える多年草です。

頭花の周りにある苞葉の形がユニークで魚の骨のように見えます。ちなみに♪ミミズだって、オケラだって・・・・・のオケラは昆虫のオケラ(正確にはケラ)で植物のオケラではありませんので念のため。最近高尾山周辺ではあまり見かけなくなった花のように思います。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

201410月①   

タテハチョウ科/アサギマダラ 

旅をすることで知られる南方系の大型のチョウです。マーキング調査により何と2000km以上も旅をした個体が確認されています。食草となるキジョランやカモメヅル、イケマなどの植物が自生していれば関東でも幼虫は越冬します。都心でも食草の葉裏で越冬する幼虫を見つけたことがあります。風に乗り力強く飛翔するアサギマダラに出会うと何だか元気をもらったような気持ちにさせてくれる不思議なチョウです。画像のアサギマダラは♀だと思われます。

 

キク科/アズマヤマアザミ

ちょうど今の時期見頃のアザミの一種です。高尾山周辺ではこの他にノハラアザミやタイアザミなどが観られますが、総苞が筒状で細身であることや根生葉が花の時期には無いことで見分けられます。名前の由来はその名のとおり関東に多い山の薊(アザミ)から付けられました。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

20149月⑤   

ツリフネソウ科/キツリフネ

山地の湿り気のあるところに生える1年草です。

同じ科のツリフネソウに姿かたちが似ていますが、色が黄色であることや距が渦巻状になっていないことなどで容易に判断できます。その他にも花の咲く時期の違いや毛の有無、葉の形にも違いがありますが、マニアックな世界になりますので、興味のある方は調べてみてください。名前の由来は見てのとおり、細い柄に花がぶら下がっている姿が帆を上げた船のように見えることからという説と、生け花で使われる釣(吊)船型の花器からという説があります。個人的には後者ではないかと思うのですが、みなさんはいかがでしょうか。

 

尾瀬ヶ原で撮影
尾瀬ヶ原で撮影

20149月④   

リンドウ科/アケボノソウ

山野の湿り気のあるところに生える2年草です。尾瀬ヶ原だけで観られる植物ではなく、北海道から九州まで広く分布しており、気品のあるととても美しい花です。裂片の中央にある二つの黄緑色の点は蜜腺溝で先端部にある黒紫色の斑点は蜜標だと思われます。アケボノソウのアケボノは“曙”で斑点を夜明けの空に消え残る星に見立ててつけられたそうです。素敵な名前ですね。

 

江東区周辺で撮影
江東区周辺で撮影

20149月③   

ヒガンバナ科/ヒガンバナ 別名:マンジュシャゲ(曼珠沙華)

地中の鱗茎から花茎を立てて群生する多年草で、花茎の先端に色鮮やかな散糸花序を通常6個つけ、毎年お彼岸の前頃に一斉に花をつけるとても印象的な花です。

全草、特に鱗茎に毒があることや墓地周辺で見かけることが多いこともあり、全国で異名が多く、その呼び名は1000を超えているとのことです。この花の特徴は、花が咲くときには葉がなく、葉があるときは花がないことや3倍体であることが挙げられます。3倍体のため実は結ばず地下の鱗茎が分裂して増えて行きます。東京近郊では、埼玉県にある巾着田の群落が有名です。

 

奥多摩周辺で撮影
奥多摩周辺で撮影

20149月②  

シソ科/メハジキ 別名:ヤクモソウ(益母草)

 道端や荒地に生える2年草で、草丈は1.5メートル以上にもなり出会うとその高さに驚ろかされます。茎は四角く、花は唇形、シソ科の特徴ですね。メハジキは「目弾き」で、その昔この草の茎を切って折り曲げて瞼に挟み目を開かせて遊んだことから付けられた名前だそうですが、今の時代そんな遊びをさせたら訴えられるかも。 

                      別名の「益母草」は漢名で、世界中で婦人病に用いられて

              たことに由来するそうです。

 

目黒自然教育園で撮影
目黒自然教育園で撮影

20149月    

ガガイモ科/コバノカモメヅル

山野に生える多年生のつる植物ですが、日当たりのよい比較的湿った場所を好んで自生するように思います。

冬になると種髪をつけた種子が風に乗って親元を離れます。

名前の「カモメ」は対生した葉がカモメの翼に似ていることに由来します。星型の暗紫色の花は一度見たら忘れません。

 

御岳山で撮影
御岳山で撮影

20148月 ③   

キンポウゲ科/レンゲショウマ

落葉広葉樹林に生える日本特産の多年草です。

レンゲショウマのレンゲは“蓮華”で花の姿が蓮の花に似ていることと、ショウマ“升麻”は葉がサラシナショウマに似ていることからこの名がつけられました。東京近郊では御岳山で群落を見ることができます。是非一度足を運んでいただき下を向いたシャイな花と出会って下さい。

 

御岳山で撮影
御岳山で撮影

20148月 ②   

ナデシコ科/フシグロセンノウ

真夏の山地の樹陰に咲く多年草です。

野生の種でこのような朱色をした花はあまり見ることがないと

思われます。緑陰で朱色の花に出会うとドキッとします。

名の由来は、フシグロ(節黒)は節が黒いことからで、センノウ(仙翁)は京都嵯峨仙翁寺に由来します。

 

尾瀬ヶ原で撮影
尾瀬ヶ原で撮影

2014年8月    

キク科/オゼヌマアザミ

尾瀬の湿原に咲く多年草で、尾瀬でしか見ることができない色鮮やかなとても美しいアザミです。

茎の上部に上を向いた頭花を数個つけ、針のような総苞片がとても印象的な花です。このオゼヌマアザミが咲き始めると尾瀬の短い夏が終わりを告げ始めます。

 

尾瀬ヶ原で撮影
尾瀬ヶ原で撮影

2014年7月

バラ科/クロバナロウゲ

山地の湿原に咲く多年草です。

ロウゲ(狼牙)とは漢名のミツモトソウ(別名:ミナモトソウ)のことで、花全体が似ていることからつけられた名前のようですが、狼の牙そのものからつけられたのではないかと思ってしまいます・・・

狼の牙のように見えるのは花弁ではなくで、この画像ではわかりづらいのですが花弁はより小さくガク片の内側にあります。の間に尖って見えるのは副です。

 

三頭山で撮影
三頭山で撮影

2014年6月 

ツツジ科/サラサドウダン(別名:フウリンツツジ)

深山に生える落葉低木でドウダンツツジの仲間です。

下向きに可愛らしい小さな釣鐘形の花をたくさんつけます。名前のサラサは花の模様が更紗染めの模様に似ていることに由来します。

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年5月② 

スミレ科/コミヤマスミレ

日本特産のスミレ。

高尾山周辺のスミレはアオイスミレで始まり、コミヤマスミレで終わりを告げるのではと思います。

とても暗いところを好むスミレで、渓流沿いなどじめじめしたところに自生しています。

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年5月① 

シソ科/ツクバキンモンソウ

 

茨城県の筑波山で最初に発見され、筑波の名がつけられた花で葉脈の紫色がとても印象的です。

高尾山周辺では今年はよく見ることができます。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年4月②

スミレ科/マルバスミレ/別名:ケマルバスミレ

 

花も葉も全体的に丸みを帯びているのが特徴です。

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年4月①

スミレ科/タカオスミレ

 

高尾山で採集され、高尾の名がつけられたスミレですが

高尾山以外でも見られます。

 

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年3月②

スミレ科/シロバナツクシコスミレ

 

コスミレの白花品種です。

高尾山周辺では出会うことが少ないスミレの一つです。

 

 

 

 

高尾山周辺で撮影
高尾山周辺で撮影

2014年3月①

スミレ科/アオイスミレ/別名:ヒナブキ

 

高尾山周辺では春一番最初に咲くスミレです。

 

 

 

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